そろそろ、

第3回ちいさな古本博覧会は4月。あと、3ヶ月だけれど2月は日が少ないから足元をすくわれるかもしれない。で、わたしは何をしようかと考えた。でも、お店の前にポスターでも勝手に作ろうかしらんなんてことしか思いつかない。

何も思いつかないから目のまえのものについて書いてみよう。

水筒がある。赤いチェックの柄のエジンバラ。中身はあたたかい珈琲。朝一番、起きてすぐに淹れたもの。福岡に珈琲美美(びみ)という店がある。ネルドリップで、ヌルッとした濃い目の珈琲が飲める、珈琲屋さん。その店先には、その一日の一杯目の珈琲が、珈琲の神様のために捧げてある、らしい。はっきりしたことを覚えていない。何かで見たのか。これが本当かどうかはハッキリしないけれど、そんなところにも惹かれてたまに珈琲を飲みに行っていたのだろうと思う。で、それはわたしの生活にも少なからぬ影響を与えていて、今でも一日のはじめの一杯は少し気持ちが違う。豆を挽き、お湯をそうっとのせ、モクモクと膨らむ豆に気持ちも膨らむ。ドリップし終わり、黒ぐろとした液体を光にかざして、よどみない透き通る琥珀色になるのを確認して、温めたカップに注ぎ、残りを水筒に入れる。その珈琲が今、目のまえの水筒に入っている。わたしは神様に捧げることはしないけれど、一日のはじめのその一杯には何か、神聖なものを思う。だから、神様の話はハッキリしないけれど、今考えてもそれはやはり素敵なことに思えるから、このままハッキリさせないでおこう。


http://www.cafebimi.com/index.htm珈琲美美

寒いですね。今晩から雪が降るらしいですし、お客さんも寒そうにしていますし、今日はこのまま閉店かしらん。

うすだ